本ページはこんな方におすすめ
- VPNが使えない国でも使いたい
- VPNの2つの通信プロトコルを試したい(
NordVPN
)
- ゴールデンウィークや夏の海外旅行のセキュリティ対策
- VPN使えないと諦めていたユーザー
- 海外から日本の動画サービスを観たい
- 海外出張中にオンラインバンキングを使いたい
- 公共Wi-Fiでのセキュリティが心配
- 政府や企業のネット制限を回避したい
今回は、VPNが使いにくい国・ネット環境でもしっかり接続できる、
2つの難読化技術「難読化サーバー」と「NordWhisperプロトコル(NordVPN)」についてご紹介します。
難読化サーバーとは?
難読化サーバーとは、VPNを使用してトラフィックを再ルーティングしていることを隠す特殊なVPNサーバーのことです。これにより、非常に制限の厳しい環境でもVPNに接続できるようになります。
通常のVPNサーバーに接続する際、ISPはオンラインでのあなたの場所を確認することはできません。一方、通信データをチェックすることでVPNを使用していることをおおよそ推測できます。もし、難読化サーバーに接続して通信していた場合、データパケットそのものが変更されるため、VPNトラフィックを推測してブロックすることに長けたツールであっても、VPNトラフィックだと見破りにくくなります。つまりVPNでの通信を止めることができないということです。もちろん、データパケットを個別に検査した場合は、VPNっぽい通信に気づかれるのですが、ISP側のリソースを膨大に消費するため、今のところそこまでするISPはありません。

難読化サーバー(Obfuscated Servers)
- OpenVPN通信を“カモフラージュ”して検閲回避する
- 通信内容をHTTPS風に偽装=VPNブロックを回避する
- 対応OS:Windows / macOS / Android / iOS / Linux
- 汎用性の高さがポイント、幅広い制限環境で活躍できる
NordVPNで難読化サーバーに接続する方法
ここでは、
NordVPN
を使う場合の難読化サーバーに接続する方法を紹介します。
- OpenVPNプロトコルを選択する
- VPNサーバーに接続する
- 必要なら、目的サーバーのある国を選択する
OpenVPNプロトコルというよく知られたプロトコルを選択するのがポイントです。よく知られたプロトコルですが、安定性は高く暗号化も強力です。
難読化サーバーを使う場合も、どの国のサーバーに接続するかによって希望のVODかスポーツ中継が視聴できるかどうかに影響しますので、この点は注意です。
NordVPN
の場合はサーバーは選べる国が多種あるので、アルゼンチン国内の中継を観るときはアルゼンチンのサーバーに繋げるなどの、当然の選択をしてください。
NordWhisper(NordVPNの最新プロトコル)の特徴
- 軽量&高速な独自プロトコル
- 動的に難読化手法を変化させることで、より高度な検閲を突破
- 対応OS:Windows / Android / Android TV / Linux
- より過酷な環境でもVPNとバレずに通信できる次世代型VPNが使いにくいこんなケースにも対応
- 海外から日本の動画サービスを観たい
- 海外出張中にオンラインバンキングを使いたい
- 公共Wi-Fiでのセキュリティが心配
- 政府や企業のネット制限を回避したい
NordWhisperプロトコルの時調を抜き出すと、上のような感じになります。

NordWhisperプロトコルって何?
NordVPN
が推しているNordWhisperを確認しておきましょう。
公式サイトには、どこにいてもすべての人が安全で信頼性の高いインターネットアクセスを享受するため、制限的なポリシーを持つネットワークに接続する際にユーザーが直面する課題を解決するために
NordVPN
は新しいプロトコル、NordWhisperを導入したとあります。
型っ苦しいことは抜きにして、
NordVPN
アプリ経由で
NordVPN
を使えば、簡単にNordWhisperプロトコルは簡単に使えます。次で本当に安全で利用価値があるのかどうか見ておきましょう。
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NordWhisperプロトコルはどのように機能するのか?
NordWhisperは、通常のVPNトラフィックを制限するネットワークでもユーザーがVPNサーバーに接続できるように設計された
NordVPN
の新しいプロトコルです。小難しいことは抜きにして、VPNトラフィックを意識的に排除しようとするネットワークシステムを経由しても、そのような制限を上手く回避して普通にネットにつながるということです。
もっといえば、特定の国がその国からYouTubeアクセスを禁止していても、YouTubeにアクセスできてしまうというわけです。もちろん、ISPからはYouTubeにアクセスしているかどうかは全く分かりません。言うまでもなく、どういうチャンネルにアクセスしているも分かりません。
NordWhisperは、OpenVPNやWireGuardなど従来のVPNプロトコルとは異なる方法で動作するウェブトンネリング技術を採用しています。ほとんどのVPNプロトコルには、特定のトラフィックシグネチャや動作、特徴があります。これらのパターンはネットワーク管理者からは判断(認識)できます。そしてブロックすることも可能です。特に
NordVPN
のような大御所は管理者から集中的に狙われるリスクがあるのが、この点が玉に瑕でした。多くのプロトコルは、特有のシグネチャを隠すために難読化技術を取り入れていますが、実装が甘いものも多くAI技術を駆使してある程度は発見されることがあります。つまり、ISP側からはVPN使用の疑いアリとして、その通信を禁止できてしまうわけですね。
一方、普通のSSL通信(暗号化された通信で内容は傍受できないにしても、ウェブを閲覧しているなと推測できる通信、httpsのこと)で閲覧できるウェブサイトを一律に禁止するようなネットワークの設定は、現在ではあり得ません(ほぼすべての通信をブロックすることになるため)。
NordWhisperは、そのような通常のウェブサイト閲覧のトラフィックに似た動作をするため、通常のネットワークフィルタではそれを判別してブロックしきれません。簡単に説明すると、よくある通常のインターネット上のサイトを閲覧しているのと見分けがつかないため、通信をブロックされにくいというわけです。それでいて、中身の通信は他のVPNプロトコルと同じく強力な暗号化で通信上のセキュリティを保っているのがポイントになります。
ここまで読んでいただくと、何が言いたいのか予想できるかと思うのですが、つまるところ中国からのアクセスに対応したということです。
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使用体験談
実は筆者個人が香港で
NordVPN
を使ってみたところ、普通にYouTubeもX(旧Twitter)にもアクセスできて、日本の保守派言論人のチャンネルやアカウントにもアクセスできリポストもできることは確認できています。その時はNordWhisperプロトコルを選択していませんでしたが、現在ならNordWhisperを使えば、ほぼほぼアクセスできるといってよいと思います。
なお、当サイトが
NordVPN
を中国で使うのはお勧めしてこなかった理由は、筆者の時はまずアクセスできているのですが、他のレビューなどで、特に外国人の投稿で中国では
NordVPN
は使えないという投稿をよく目にするからです。筆者は香港(の一部)でしかテストしていませんが、上海や北京ではもっと強力なアクセス制限を敷いている可能性もあり、あえて積極的には推奨してきませんでした。
でも、これからしばらくはNordWhisperプロトコルが対策されるまで時間が稼げるでしょうから、中国でも
NordVPN
は
Millen VPN
とそん色なく使えると思います。
一部の講評で
Millen VPN
は中国から使えないというのを見たことがあるのですが、筆者の経験では、香港やその周りでは普通に使えることを確認しています。北京や上海でも使えるという確度の高い情報を得ていることと、
Millen VPN
の提供元、アズポケット株式会社が確認しているので、使えると考えていいと思います。なお、筆者が確認した場所は香港です。
NordVPN
は中国で使えないという話が一般的な気がするのですが、筆者が確認したところ香港では問題ありませんでした。ただ、広い中国のすべてで確認するほどの体力が無いので、北京市内や上海については、確度の高い伝聞情報になります。筆者の独断と偏見ですが、NordWhisperプロトコルでアクセスする限り、中国国内からLINEやFacebook、BBC、CNN、ウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・タイムズ、アマプラとNetflixには問題なくアクセスできるように思っています(筆者本人はまだそちらに渡航していないので現地で確認していません)。
ただし
NordVPN
や
Millen VPN
、その他のVPNを使用していても中国国内ではネット全体がいきなり遮断されることがあるので、この場合はどこにもアクセスできません。復旧する時も、中国国内にあるサーバーへのアクセスから復旧しますので、一時的に多くの人が利用しているYouTubeやGoogleカレンダーなどにアクセスできなくなることがあります。これは中国国内のネットの管理の方法によるもので、VPNの良し悪しとは別問題です。
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総括
NordVPN
が推しているNordWhisperは、国名こそ明確にしていませんが、中国からのアクセスを念頭に置いていることは明らかです。
現状の(まともな?)VPN業者は中国にVPNサーバーを置き、そこから外国に出ていくようなトラフィックは実現できません。
そのため、日本から中国にアクセスし中国国内限定のサイトをサーフィンするような使い方はできません。これは中国共産党の指導によるものです。
一方、中国から海外のVPNサーバーに接続し、そこから世界中のあらゆるサイトにアクセスするような使い方は、さすがに中共といえど、全面的に禁止はできません。
企業にとって中国経済の打撃となるからです。
VPNサービス提供会社は、この点に目をつけ通信の安全性を確保しようと切磋琢磨してきました。
Millen VPN
はその点に注力してきたことは筆者もずっと追ってきたところですが、
NordVPN
も強化してきたという感じです。
NordVPN
は世界中でユーザー数の多い(
Millen VPN
よりずっと多い)VPNですので、中国は優先的にブロックしたいのだと思います。でもNordWhisperプロトコルでサーバーに繋げると、それがVPNによる中共が嫌がるアクセスなのかどうか見分けられないため、この接続だけをうまくフィルタできません(ブロックできない)。結果的にデータの中身が暗号化されている以上、このアクセスは許可されるのが現状です。
しかし、時代はAI化が進んでおり、量子コンピューターなどが量産される時代になってしまえばNordWhisperプロトコルが通じ続ける保証はありません。この点を理解した上でVPNをチョイスしましょう。
筆者が使ってみたところ、NordWhisperプロトコルは軽快に動くことが多く、かの国以外でも使用しています。
NordVPN
自体が毎月レベルでアップデートされているので、まだVPNを利用していない人はぜひ試してください。

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