Windows マシンを Wi-Fi 親機(無線アクセスポイント)にしてしまうための基礎知識のメモです。
ポータブル無線ルーターやスマホにディザリングして、出先でラップトップ(ノートPC)を使うことはよくあると思いますが、そのノート PC に直接 Wi-Fi 接続してインターネットにアクセスしたいことがあります。
例えば、海外のホテルなど有線LANしか使えない状況下で、手持ちのデバイスで有線LANに接続できるものはラップトップぐらい、Wi-Fiしか繋がらないタブレットや、SIMなしスマホ、kindle等のデータも更新したい場合、一番先に思いつくのが、無線デバイスをラップトップに繋げることです。
Linux 等をラップトップにインストールしている人は、何の苦もなくラップトップを Wi-Fi にしてしまうと思いますが、Windows 10 でもそれほど苦労なしに、無線アクセスポイント(簡易ルーター)化できます。
Microsoft Virtual WiFi Miniport Adapter を有効にする
まず、Microsoft Virtual WiFi Miniport Adapter を有効にします。
コマンドプロントを管理者として起動します。
※ユーザーアカウント制御の警告が表示された場合は、「はい」を選択してください。
『スタートボタン』→『Windowsシステムツール』→『コマンドプロンプト』(右ボタンでクリック)→『その他』→『管理者として実行』
コマンドプロンプトに以下のように打ち込みます。
command C:\> netsh wlan set hostednetwork mode=allow ホストされたネットワークモードは許可に設定されています。
参考
Wireless Hosted Network 機能は Windows 7 より新しく追加された機能で、無線ネットワーク アダプターが Wireless Hosted Network に対応している場合は、インストールされているネットワーク アダプターとして、デバイス マネージャーに [Microsoft Virtual WiFi Miniport Adapter] が表示されます。つまり、無線LANモジュールが対応していると(自動で有効になり)表示されます。
Wireless Hosted Network 機能を使うことで、1 つの物理的なワイヤレス アダプターを仮想化し、複数の無線ネットワーク アダプターとして機能させることが可能です。また、Wireless Hosted Network 機能を使用するソフトウェアにより、Windows 7 をインストールしたコンピューターを無線アクセスポイントとして機能させることができます。
SSID とセキュリティキーを設定する
SSID とセキュリティキーを設定します。
command C:\> netsh wlan set hostednetwork ssid=windows_2.4G key=0123456789 keyusage=persistent ホストされたネットワークのSSIDが正常に変更されました。 ホストされたネットワークのユーザー キー パスフレーズが正常に変更されました。
「windows_2.4G」の部分はSSID名を任意で指定します。ここでは「windows_2.4G」としています。
「0123456789」はセキュリティキーを任意で指定します。ここでは「0123456789」としています。
暗号化方式は AES 、認証方式は WPA2-PSK になります。
Virtual WiFi のサービスを開始する
Virtual WiFi のサービスを開始します。
command C:\> netsh wlan start hostednetwork ホストされたネットワークが開始されました
インターネット接続の共有設定を行う
インターネット接続の共有設定を行い、無線アクセスポイント(簡易ルーター)化します。
『 ネットワーク共有センター 』→『 アダプタの設定の変更 』をクリックし、『 ネットワーク接続 』の画面を開きます。
『 ローカルエリア接続 』→ 右ボタンクリック『 プロパティ 』→『 共有 』タブをクリック。
上図が表示されたら、ネットワークのほかのユーザーに・・・・の項目に☑します。
ホームネットワーク接続のプルダウンで作成したVirtual Adapterを指定します。
スマホやタブレットにこの無線アクセスポイントを設定する
接続したいスマホ、タブレットや kindle などから、Wi-Fi 設定でSSID「windows_2.4G」を指定します。
パスワードは先ほど設定した「0123456789」を入力します。
正常に接続されることを確認します。
Wi-Fi(無線アクセスポイント化)を無効にするには
無線アクセスポイント(簡易ルーター)を一時的に設定しただけなら、安全のために使い終えたら無効にしておきましょう。
Microsoft Virtual WiFi Miniport Adapter を無効にする場合は、
command C:\> netsh wlan set hostednetwork mode=disallow ホストされたネットワーク モードは非許可に設定されています。
とコマンドを入れて、上の通りになれば大丈夫です。