VPS のサービス価格を独自検証してみる

サーバー

VPS のサービス価格を独自検証してみる

VPS(仮想専用サーバー)サービスをどの観点から選ぶかというコツはたくさんあると思いますが、本ページでは主としてサービス価格から調査してみました。
主としてサービス価格に着目している分析であるため、予算が青天井の方などにはあまり役に立たないページになるかもしれません。その一方、予算的制約に大きく縛られる方にはお役に立てると思います。

Conoha VPSお名前.com VPSさくらのVPSカゴヤクラウドVPSGMO クラウドVPSWebARENA IndigoABLENET VPSServersMan@VPS容量(GB)08001600額費(円01316026320394805264065780で拡大

サービスを提供する会社として、今回選んだのは以下の、どちらも有名所の定番会社です。


レンサバで有名な mixhostにもVPSサービスがありますが、現在申し込み停止中ですので、このページではリストから外しています。

VPS とレンタルサーバーの違いをさっと復習

VPS (Virtual Private Server) と普通の共用サーバー(レンタルサーバー、レンサバ)は共通点も多いのですが、VPS では管理者(契約者)はまるまるサーバーを独立した自分だけの専用サーバーのように使える点が、VPSの最大の特徴であり、メリットになります。通常のレンサバでは、一つのサーバー(物理・仮想を問わない)の中に一つのアカウントを発行してもらって、その中でWordPressなどを利用するということになりますが、VPSの場合はサーバーで動くOSそのものをインストールする管理者rootadministratorなど)権限で設定できて、作業ができます。つまり、OSさえ設定してしまえば、その管理者権限を利用して、自分の好きなアプリ(やサービスやデーモン)をインストールして動かすことができるということです。突き詰めれば、自作(開発)のWebサーバーを動かしたり、自前のプログラム言語(CやPascalを真似た自作言語など)でコードを実行したりすることも可能です。

今回、分析の対象としたサービスの最大価格は、月額で7万円以下に収まります。もしツイッターに追いつけレベルのサービス開始を目論んでいる方には、ちょっと役不足かもしれません。その場合は、料金面には注意する必要がありますが AWS あたりを検討してみるのがいいでしょう。同じく仮想化技術を使うサービスである AWS は課金単位がサービス利用量ベースであるという点と、後々のリソースの増減に対応しているという点が VPS と大きく違う点であり、毎月額料金が最終的にどうなるかを見極めにくいのが、予算の限られた初心者には少し躊躇させてしまう点です。

VPS 各社でLinux(UNIX)版Windows版、どちらを選ぶかが、初心者はまず迷う点かもしれません。UNIX嫌いの初心者は Windows 版を契約したくなるかもしれませんが、同スペックだと価格的には Windows 版の方が高額になります。要求されるリソースやライセンスが Linux よりも高額になるからです。FX 専用 VPS として使いたい、Visual C++ 等のコードを動かしたいのであれば、Windows 版を契約しないと話になりませんが、そうでないなら Linux 版の方がコスト的には有利です(おそらく、パフォーマンス的にも有利です)。

サービス価格に注目して、VPS をチェック

冒頭に示したVPSのサービスを、サービス価格ベースで比較してみます。

CPU のコア数からみるサービス価格

Conoha VPSお名前.com VPSさくらのVPSカゴヤクラウドVPSGMO クラウドVPSWebARENA IndigoABLENET VPSServersMan@VPSCPU0612額費(円0647012940194102588032340

冒頭のチャートと違い、本チャートではプロット点の大きさは初期費用額と連動しています。チャートではコア数は1から最大で24です。24コア使うとなると、Conoha VPSの64GBプランを選ぶ必要がありますが、それぞれ月額でLinux 版で53,900円、Windows版で65,780円なります。この2つのサービスは、チャートには入れていません。CPUのコア数に比例して月額料金も増えています。これは感覚的にそうだろうなと、誰もが思う結論ですね。
点は小さいほど、初期登録費用が少なくて済むという意味です。チャートを見れば一目瞭然ですが、「お名前.com VPS」は月額料金は安く抑えられていますが、初期費用がはじめに必要なことがわかります。

ちょっとたビジネス用途を含む利用、アクセス数が多いサイト運営になる場合は、コア数の多いVPSサービスの方が有利です。目安としては6コアをベースに、用途を検討して選ぶのが良いと思います。
当サイトの独断でおすすめするのは、以下の通り。

  • 6コアがどうしても必要、予算は月額一万円と少しまでなら、さくらのVPS
  • 6コアがどうしても必要、予算はとにかく抑えるなら、WebARENA Indigo

さくらのVPSは「最低3ヶ月利用期間が必要」と、一ヶ月で使い捨て利用はできません。多くの方は、さほどこの点はネックにはならないと思います。おすすめできる点としては「リージョンを自由に選択できる」、安定性は折り紙付き(私だけでなく、口コミでも悪い評判はあまり見ない)、無料お試し期間がある点です。

さくらのVPS

さくらのVPS 公式サイトはこちら

さくらを検討するなら、まず VPS から!

「WebARENA Indigo」はNTT系列のVPSです。実測値はともかく、回線速度は最大1Gbpsとうたっています。料金プラン1GB(月額349円)、2GBプラン(月額699円 )は人気で、売り切れになることが普通にあります。
低価格プランで、デメリットと言うか、評判が比較的良くないのが、1Gbps最大値が出ることはまずない、実測はその三分の一程度(平均)と、あくまでも無難な速度に落ち着きます。「WebARENA Indigo」も月額2,798円の8GB(6コア)プラン以上のほうが、顧客満足度は高いです。

WebARENA Indigo

WebARENA Indigo 公式サイトはこちら

月額料金に比べて、スペックが優れる WebARENA Indigo

注意:この中では、アダルトサイトを運営したい人は上のセレクト結果に関わらず「GMO クラウドVPS」しか選択肢がありません。

ディスク容量からみるサービス価格1万円以下のVPS

ビジネス運用するなら、月額料金をケチりすぎると、アクセス過多でさばききれずにサーバーが沈んだ時、肝心のビジネスの信頼が失われかねないのがネックです。一方で、大して利益も出せていない、個人レベルで運用するだけなら、月額料金は低いほうがありがたいという、誰もが直面する現実があります。以下に示すチャートは、各VPS会社の提供プランの価格とそのプランのディスク容量をプロットしたものです。

Conoha VPSお名前.com VPSさくらのVPSカゴヤクラウドVPSGMO クラウドVPSWebARENA IndigoABLENET VPSServersMan@VPS容量(GB)0400800額費(円0220044006600880011000点のCPU数と連動で拡大

図は冒頭のチャートで、11,000円以下の部分を拡大したものです。チャートから傾向を読み取ると、2,200円以下は初めてのユーザーを取り込みを狙った激戦ゾーンです。一方で、一万円以下(かつ4,000円以上)で提供されるサービスは、まだ各社の個性が出ています。
図には、Linux版もWindows版も混ぜています。点が大きく、左下に寄るほどコスパが優れるということにはなりますが、そんなに都合の良いサービスはそうそう有りません。月額8,000円から10,000円ほどを覚悟すれば、例えばCPUコアも多め、ディスク容量も大きめのサービスが選べます。
図の真ん中と右端に位置する、「お名前.com VPS」は価格(4,065円、8,255円)の割にディスク容量も大きく(400GB、800GB)、CPUコア数も4つ(6つ)とコスパに優れますが、初期費用が5,951円(10,142円)必要です。数年に渡って利用するのであれば、この程度であればトータルではそこまでの出費にはなりません。例えば、「お名前.com VPS」を3年間使い続けるなら、初期費用を3年間で散らすとして、月額300円増しで考えるといいわけです。上のチャートでは、その程度の増減では全体の評価に
Conoha VPS」が他のGMO系列と比べて、ディスク容量も少なめ100GBで、月額料金が高くストも高く感じますが、初期設定料金が無料ですので、利用期間によってはこちらに軍配が上がることもあります。

1万円以下(ただし2,200円以上)で、ディスク容量は100GBで十分だという人は、「Conoha VPS」を選ぶと間違いがありません。チャートからは、ディスク容量で分けているので、コスパの良さは読み取れないのですが、100GB縛りのストレージさえ受け入れれば、月額料金は1万円以下、月額3,608円のプランでもCPU4コア、メモリ4GBと、スペック的を勘案すれば、アプリのテンプレートが豊富である点、管理画面の使いやすさなど、後発だけにコスパが優れます。Minecraft などのゲーム鯖をたてるときも、クリック一発で大半の設定が終わるので、トータルバランスとしては優れています。

Conoha VPS

Conoha VPS 公式サイトはこちら

Conoha VPS は初期費用なし、ひと月542円から使用できる

一方、ゲームより自動売買FXなどをやりたい方は「お名前.com VPS」の方が、実績もあり、なにより24時間365日の電話サポートが利用できます。真夜中にトラブル遭遇しても、メール・チャットなどのチマチマしたことせずに、直接電話サポートに聞けるのが「Conoha VPS」との違いで、最大のポイントです。FXからみでVPSを考えている人は「FXのMT4専用プラン」を検討しましょう。

ディスク容量からみるサービス価格1,500円以下のLinux VPS

Conoha VPSお名前.com VPSさくらのVPSカゴヤクラウドVPSGMO クラウドVPSWebARENA IndigoABLENET VPSServersMan@VPS容量(GB)050100額費(円030060090012001500Linux サーバー

多くの人は、月額料金は抑えたいと思うものです。実際、VPSは使ってみて、自分の動かしたいアプリやらデーモンやら、設定などなどが本当に理想的に動くかどうかは、やってみるまでわかりません。うまく行かなければ、自分でコードを書き換えるか、アプリの構成を変えるかなど試行錯誤してみる必要があります。

ServersMan@VPS」は在庫切れになっていなければ、まっ先に検討すべきでしょう。サーバーのスペックに少々不安を覚えるかもしれませんが、実働レベルでは問題を感じないというのが感想です。その他では、この価格帯では、「さくらのVPS」が快適だという実感があります。ディスク容量を後から増やすつもりなら「ServersMan@VPS」、そうでなければ「さくらのVPS」を検討するという順番がおすすめです。

ServersMan@VPS

ServersMan@VPS 公式サイトはこちら

ServersMan@VPSは月額385円(税込)から使えるVPS

また、とにかく安くVPSを始めたいという人は「WebARENA Indigo」、「ServersMan@VPS」という順番で検討しましょう。どちらも低価格プランは人気があり、人数制限もあるので売り切れ中になっていることが普通にあります。

WebARENA Indigo

WebARENA Indigo 公式サイトはこちら

月額料金に比べて、スペックが優れる WebARENA Indigo

さくらのVPS

さくらのVPS 公式サイトはこちら

さくらを検討するなら、まず VPS から!

関連記事
自前アプリを動かすにはVPS
脱初心者!自前アプリを動かすにはVPSを選ぶべし!

レンタルサーバーを利用していると、時折独自アプリでサイトを運営したくなることがあります。特に、サーバー側で処理をする J ...

続きを見る

ServersMan@VPS

個人利用では、月額料金とキモを抑えたスペックが魅力的なVPSが「ServersMan@VPS」です。一般的な講評サイトでは無視されているときもありますが、それにはちょっとした理由があります。まず、素人は「安かろう悪かろう」という印象を持ってしまうこと。そして、ストレージのタイプや提供CPUコア数など、非公表の部分がある点でしょう。一方で、少し知識がある方は、DTIが運営しているため、たとえ非公表スペックが少しあろうと問題なさそうという判断をします。

当サイトの見解も後者で、非公表スペックがあるのは「柔軟にスペックアップを対応する」という意味だと捉えています。というのも、過去にもハードウェアのアップグレードが一斉にはかられて、全体として VPS のパフォーマンスがアップしたということが普通にあったからです。そのため、昔からDTI系列は実測と公表スペックが良い意味で一致しない事が多いです。ServersMan@VPSはどうSSDでなく、いまだにHDDを使用しているっぽいのですが、WordPress程度なら、SSD使用で実載CPUスペックも優れるさくらのVPSより、表示速度は早いことがあるなどが挙げられます(チューニングが決まっているということになる)。つまり、下品に表現すれば「ポロッ地ちい車なのに、壊れずによく走る、しかも安い」って感じですね。10月現在(2021年)では月額1,000クラスのサービスで考えるなら、さくらのVPSよりも早いとまでは断言できるデータが取れていないので(少なくとも常時、さくらより速いわけではない)、PetitEntryプランなら、おすすめ。Standardプランなら、競合他者と比較して決めるという感じでしょうか。個人的には、さくらのVPSとどちらを取るか考えるところです。

RECOMMEND

-サーバー
-,